PAHの検査
監修:福本 義弘 先⽣ 久留⽶⼤学 医学部 内科学講座 ⼼臓・⾎管内科部⾨ 主任教授
確定診断のためにはさまざまな検査が必要です。
検査の流れ
※膠原病などPAHの発症リスクが⾼いとされる患者さんでは、PAHが疑われる症状や⾝体所⾒の有無にかかわらず肺動脈性肺⾼⾎圧症の検査を⾏うことがあります。
ここで⽰した検査は1例です。医療機関や症状によって異なる場合があります。
主な検査
肺動脈性肺⾼⾎圧症(Pulmonary Arterial Hypertension:PAH)で⾏われる主な検査を簡単にご紹介します。
⼼電図検査
弱い電気信号を⽤いて⼼臓の状態を確認する検査です。
⼼臓のリズムや波形の変化から、肺⾼⾎圧症や不整脈、⼼筋梗塞などの病気を⾒分けることができます。

⾎液検査
採取した⾎液を検査し、体の状態を調べます。
肺⾼⾎圧症の重症度や薬の効き⽬、副作⽤の有無などを確認できます。
胸部X線検査(レントゲン)・胸部CT検査・⼼臓MRI検査
⼼臓や肺動脈の⼤きさを調べ、⼼臓の機能を評価する画像検査です。
肺⾼⾎圧症の原因となる肺の病気の有無も調べることができます。

⼼エコー図検査
超⾳波を⽤いた体への負担が少ない検査で、⼼臓や⾎管の状態を調べます。
肺動脈圧を推定することができます。

肺機能検査
肺の空気を取り込む⼒や吐き出す⼒、換気の機能を調べる検査です。
肺の健康状態を調べることができます。

動脈⾎ガス分析
⾎液中の酸素量や⼆酸化炭素濃度を測定し、肺の機能を調べる検査です。
右⼼カテーテル検査
静脈から細い管(カテーテル)を⼼臓や肺動脈まで挿⼊し、⼼臓や肺の⾎管の圧、⾎液中の酸素濃度を調べます。
肺⾼⾎圧症の確定診断や治療効果を評価するのに重要な検査です。

6分間歩⾏試験
6分間でどれくらい歩けるか測定し、運動能⼒を評価する検査です。
⼼臓や肺の機能は歩⾏距離と関連すると考えられています。

これらの検査のほか、肺換気-⾎流シンチグラムなどの検査があります。
監修:福本 義弘 先⽣
久留⽶⼤学 医学部 内科学講座 ⼼臓・⾎管内科部⾨ 主任教授
医学博士。九州大学医学部卒業後、循環器内科を専門に研究と臨床に従事。九州大学、ハーバード大学での経験を経て、東北大学で本格的に肺高血圧診療に携わる。現在は久留米大学で心臓・血管内科の主任教授として、肺高血圧診療を含めた循環器診療を行っている。また、久留米大学循環器病研究所の所長も兼任。日本循環器学会認定循環器専門医として、患者の健康を守るための診療と啓発活動に注力している。