PAH ⽇常⽣活の注意点
監修:福本 義弘 先⽣ 久留⽶⼤学 医学部 内科学講座 ⼼臓・⾎管内科部⾨ 主任教授
普段の⽣活
⾷事で気を付けることは?
⼼臓に負担がかからないように減塩を⼼がけましょう。調味料は減塩タイプのものを使う、しょうゆやドレッシングは料理に直接かけずに⼩⽫にとって使うなどの⼯夫や減塩レシピなども上⼿に活⽤しましょう。
運動しても良いの?
過度な運動は避け、普段から無理な動きをしないように気を付けましょう。
軽い運動は、主治医の許可があれば可能ですが、無理は絶対に禁物です。どのような運動をしたら良いか、主治医と相談して決めてください。
⼊浴するときに気を付けることは?
冬はシャワーでお湯を出して浴室を暖めてから⼊浴すると良いでしょう。
浴槽につかる場合は、お湯の温度が熱いと、⼼臓に負担がかかるので、41度以下で10分程度にしましょう。
家の中で⼯夫できることは?
階段の上り下りと同様に、⽴ったり座ったりの動作が息切れなどの症状につながります。座布団や布団を使⽤している⽅は、椅⼦やベッドに変えることで負担を減らすことができます。
家の中の温度差が激しいと肺や⼼臓に負担がかかるため、できるだけ均⼀にしておきましょう。廊下や脱⾐所、トイレなどが寒い場合は⼩型の暖房器具を上⼿に利⽤しましょう。
睡眠時に息苦しいときはどうしたら良いの?
上半⾝を⾼くして寝ることで呼吸が楽になります。ベッドを上げて上半⾝を傾けたり、枕やクッションを使って頭を⾼く保つようにしましょう。
仕事・学校⽣活
仕事や学校に⾏って良いの?
働き⽅・学校⽣活には注意が必要ですが、状態が安定していれば治療を続けながら仕事や学校に⾏くことが可能です。主治医や職場、学校の先⽣とよく相談しましょう。
旅⾏・飲酒・喫煙
旅⾏はできるの?
事前に旅⾏の計画を主治医と相談し、旅⾏中に注意すべきことや航空機による移動などについての特別な指⽰がないか確認しておきましょう。
過密なスケジュールは避け、適度な休憩を取りながら楽しめるように航空機による移動などについてのスケジュールを⽴てましょう。旅⾏中のお薬は予備も含めて準備し、通院中の病院の連絡先や主治医を記載したメモ、お薬⼿帳、難病⼿帳を携帯しておくと安⼼です。
飲酒はしても良いの?
飲酒により⾎圧の変動や⼼臓への負担が増す可能性があります。主治医の指⽰に従いましょう。
喫煙はしても良いの?
喫煙はPAHの病状を悪化させるため、禁煙しましょう。必要があれば、禁煙外来を受診しましょう。
感染症予防
感染症について気を付けることは?
インフルエンザや肺炎、⾵邪などの呼吸器の病気は肺⾼⾎圧症を悪化させることがあります。インフルエンザワクチン、新型コロナワクチン、肺炎球菌ワクチンなどのワクチンで予防したり、インフルエンザや⾵邪などが流⾏している時期は、⼿洗いやマスクの着⽤を徹底しましょう。
妊娠・出産
妊娠、出産はできるの?
妊娠・出産は、肺⾼⾎圧症の病状を悪化させることがあるため、事前に主治医と相談してください。
家事の合間に休憩を⼊れる、重い荷物はなるべく持たないなど、ゆとりのある⽣活スタイルを⼼がけましょう。
ご⾃⾝で無理のないペースをみつけ、それを続けていくことが⼤切です。
監修:福本 義弘 先⽣
久留⽶⼤学 医学部 内科学講座 ⼼臓・⾎管内科部⾨ 主任教授
医学博士。九州大学医学部卒業後、循環器内科を専門に研究と臨床に従事。九州大学、ハーバード大学での経験を経て、東北大学で本格的に肺高血圧診療に携わる。現在は久留米大学で心臓・血管内科の主任教授として、肺高血圧診療を含めた循環器診療を行っている。また、久留米大学循環器病研究所の所長も兼任。日本循環器学会認定循環器専門医として、患者の健康を守るための診療と啓発活動に注力している。