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症状・分類

監修:福本 義弘 先⽣ 久留⽶⼤学 医学部 内科学講座 ⼼臓・⾎管内科部⾨ 主任教授

PHとは?

PHとは?

PHの分類

⽇本循環器学会/⽇本肺⾼⾎圧・肺循環学会.
2025年改訂版肺⾎栓塞栓症・深部静脈⾎栓症および肺⾼⾎圧症に関するガイドラインより作成

肺動脈圧が⾼くなる原因はさまざまで、肺⾼⾎圧症(PH)はその原因や病態により第1群〜第5群に分類されます。

第1群
肺動脈性肺⾼⾎圧症(PAH)

肺の細い⾎管が異常に狭くなり、⾎液が流れにくくなることで引き起こされる肺⾼⾎圧症(PH)です。さらにPAHは、原因が特定されていないもの(特発性)、遺伝⼦変異によるもの(遺伝性)、特定の薬物と毒物によるもの(薬物と毒物に伴うもの)、膠原病など他の病気に関連して発症するもの、肺静脈や肺の⽑細⾎管がつまったり狭くなることで発症するもの、新⽣児期に発症するものの6つに分類されます。

▶ 肺動脈性肺⾼⾎圧症(PAH)

第2群
左⼼疾患に伴う肺⾼⾎圧症

⼼臓の左側(左⼼)のはたらきが悪くなることで引き起こされる肺⾼⾎圧症(PH)です。左⼼のはたらきが悪くなると、左⼼から全⾝に出ていく⾎液の流れが悪くなり、結果的に左⼼に⼊ってくる肺からの⾎液の流れが悪くなり、肺動脈圧が⾼まります。第2群はPHのなかでもっとも多いタイプとされています。

第3群
慢性肺疾患や低酸素症に伴う肺⾼⾎圧症

慢性閉塞性肺疾患(COPD:まんせいはいそくせいはいしっかん)、間質性肺疾患(かんしつせいはいえん)、睡眠呼吸障害などの肺の病気や⾼地による低酸素⾎症が原因で引き起こされる肺⾼⾎圧症(PH)です。これらの肺の病気では⾎液中の酸素濃度が低下し、肺の⾎管が収縮することで肺動脈圧が⾼まります。

第4群
肺動脈の閉塞に伴う肺⾼⾎圧症

慢性⾎栓塞栓性肺⾼⾎圧症(CTEPH)と肺動脈の閉塞に伴う肺⾼⾎圧症(PH)に分類されます。
CTEPHは、血のかたまり(血栓)が肺の血管に詰まって血液が流れにくくなることで引き起こされる肺高血圧症(PH)です。血管内で溶けずに残った血栓が時間が経つにつれて固まり、肺の血管がつまったり狭くなったりすることで血液が流れにくくなります。
肺動脈の閉塞に伴う肺⾼⾎圧症(PH)は、腫瘍や炎症などにより肺動脈がつまったり狭くなったりすることで肺⾼⾎圧症(PH)が引き起こされます。

▶ 慢性⾎栓塞栓性肺⾼⾎圧症 (CTEPH)

第5群
原因不明の複合的要因による
肺⾼⾎圧症

複数の異なる要因が組み合わさって引き起こされる肺⾼⾎圧症(PH)です。慢性溶⾎性貧⾎や⾻髄増殖性疾患などの⾎液の病気や、サルコイドーシスなどの全⾝性の病気、糖原病などの代謝性疾患、腫瘍が関与しますが、なぜこれらの病気がPHを引き起こすのかはわかっていません。

診断・治療

福本義弘先生

監修:福本 義弘 先⽣
久留⽶⼤学 医学部 内科学講座 ⼼臓・⾎管内科部⾨ 主任教授

医学博士。九州大学医学部卒業後、循環器内科を専門に研究と臨床に従事。九州大学、ハーバード大学での経験を経て、東北大学で本格的に肺高血圧診療に携わる。現在は久留米大学で心臓・血管内科の主任教授として、肺高血圧診療を含めた循環器診療を行っている。また、久留米大学循環器病研究所の所長も兼任。日本循環器学会認定循環器専門医として、患者の健康を守るための診療と啓発活動に注力している。

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